中古住宅を古民家風にDIYリフォーム!

中古住宅を購入。心地よく住むために、古民家風に手を入れていくプロセスを紹介します。

湿気はつらいよ

昨夜から鎌倉も雨が降り続いています。


今日はしっくい祭の話は休憩して、湿気の話をしたいと思います。


わが家の湿気、じつは半端ないです。


ここに住んでみてはじめて、鎌倉は湿気が多いというのを知りました。


家の後ろが山になっていて、そこから森が続いているので、
「森から湿気を含んだ空気がおりてくる」という仮説も。


冬は気になりません。
GWが明けたころから、湿気との闘いが始まります。


「湿度がわかったほうがいい」という夫の考えで、
家のあちこちにコンパクトな湿度計が置いてあります。


↓湿度計は雨の日は「WET」を指しています


押し入れにかけた吊り下げ型除湿剤が、あっという間に水がいっぱいになります。
キッチンの食器棚や引き出しに入れた水とりぞうさんも、すぐカチカチに。
玄関の下駄箱なんて最悪で、革靴にカビが……。
クローゼットにかけていた唯一のブランドバッグにも……もう、思い出したくありません。


古い家だからでしょうか。
新しい戸建てなら、湿気に強い材料が使われていて大丈夫なのかも?


しかしわが家は、実は、湿気対策の「驚きの秘密兵器」を装備していたのです!


それがわかったのは、床の間の床の沈みを修理する工事のときでした。
修理のことは、「床の間の沈みを修理してもらった」で書いたのですが、
床を剥がしたときに、床下に黒い物体が発見されたのです。


↓赤い矢印が差している黒い物体は、なんでしょう?


このとき、大工さんが教えてくれたのですが、
「これは床下に設置されたファン」だったのです。


床下に設置されたファン??


「こんなところにファンがあるね。どうやって動かすんだろう」(大工さん兄)
「ああ、ここにスイッチがあるよ」(大工さん弟)
というわけで、操作するスイッチも発見。


1階の和室の窓枠の柱の下に、小さい箱のようなものがあり、「これなんだろうね」と言っていたのですが、わからないので完全無視していたものです。
これが、床下のファンを操るタイマー付きスイッチだったのです!


↓窓の脇にあった謎の物体は、床下ファンのスイッチと判明!


このスイッチ、生きているのです。使えます。
セットすると、かすかな音がします。床下でファンが回っているんですね。床下に風を通すようにできています。


その後、床下のファンはもう1箇所あり、全部で2個設置されていることがわかりました。


新築当初からあったのか、それとも何年か住んだ後に設置したのかわかりませんが、湿気に対して敏感だった様子がうかがわれます。


この床下ファンは「晴れた日に動かすのがポイント」と夫。


このスイッチボックスの上を見上げると、換気扇がついています。
キッチンじゃなくて、和室に換気扇が!
和室の庭に面した窓の上に換気扇がついているのも、この家の湿気の多さを物語っているのでしょう。


↓和室の窓の上にある換気扇。スイッチを押せば換気できます。


しかし残念ながら、この秘密兵器をもってしても、湿気対策は十分ではありません。
炭を買ったり、使い捨ての除湿剤を買ったり、いろいろな除湿グッズを試していますが、決定的なものは見つけられていません。


↓ダイソーで買ってきた使い捨ての除湿剤。1カ月で使えなくなります。ゴミが増えます。


湿気が命取りになる機材をたくさん持っている夫は大変です。
定期的に除湿剤を取り替え、まめに扇風機をまわしています。


↓機材の収納スペースに向けて、扇風機で通気よく


そして、庭で土が見えている部分には、雨が降ると水たまりができがちです。
庭には雨水を流す側溝が埋まっているのですが、それが土砂や葉っぱで詰まっていたことがわかり、大工さんに詰まりをとってもらうのですが、その話は後日……。


森の手前にある、自然と一体になっている家なので、
雨が降ると湿気がツライのだと思います。
晴れた日には風を通して、湿気を逃すことが大事。


雨がやんだら、すべての窓を明けて換気します。
家じゅうに窓がたくさんついているので、風が通りやすいです。
キッチンの換気扇は、寝ているとき以外はフル回転。
押し入れやクローゼットの扉は全開にして、扇風機を向けて風を通します。


梅雨明けが待ち遠しいです。



おまけ
あじさいの季節も終盤ですね……


しっくい祭の翌日

しっくい祭の翌日。
この日は、DIYアドバイザーの嶋崎さんと、夫と私、3人の作業となりました。


体力や時間のロスを考えて、大船のホテルに泊まったのですが、それでも疲れはピークに。
この日、1枚の写真も撮っていないのが、私たちの疲労を物語っていると思います(笑)。


さて、前日はまだお試しだったしっくいの塗り方について、あらためて嶋崎さんに教わりました。
いま思い出せることを書いていきます。


【しっくいの模様を決める】
初めに嶋崎さんに聞かれたのが、しっくいの仕上がりについて。


コテの形を残す扇の模様とか、秀和のマンションの壁みたいな模様とか(あれはしっくいではないそうですが)、いろいろな種類があるそうです。


しかし夫の希望はシンプルなもの。手塗り感が残りつつ、なめらかな壁。


プロの左官屋さんではないので、ツルツルにするのは無理だけど、できるだけなめらかに平らに塗ることを目指すことになりました。


【しっくいを塗る手順】
手順というほどのことでもないのですが。


20kgのしっくいの袋を足で踏んで、しっくいがやわらかくなったら、
ビニール袋の上端をハサミで切ってオープン!

100均で買ったおたまでしっくいをすくいとり、コテ板に乗せる。

コテ板から適当な量のしっくいをコテですくいとり、壁に塗っていく。
高い場所は脚立に上がって。

袋を開けたしっくいは硬くなっていくので、袋からはみ出さないように手で押さえながら、時々、足で踏み直す


【しっくい用のコテ板とコテ】
しっくい用のコテ板とコテ、1セットで3500円くらいです。
しっくい祭用に4セット買いました。


↓道具は処分したのですが、記念に1セットだけ残しておいた、コテ板とコテ。なつかしい。。。持ち手の木の部分などにしっくいがこびりついています。


このコテとコテ板、持ち手の部分をバケツの周りにひっかけることができて、作業中の収納も便利でした。こういう道具って、うまく考えられていますね。


【しっくいの塗り方。薄〜く何度も塗るのが正解】
特に模様はつけず、なめらかに平らに塗る——と書きましたが、現実はそんなに簡単にはいかないのです。


なめらかに〜とがんばっても、表面がガタガタになります。
しっくいと壁面がなじみにくく、塗ったつもりでも穴がぽこぽこ空いたり、その穴を埋めようとしても上手くいかなかったり。
なめらかに塗るなんて、容易ではありません!


「一瞬、しっくい 自体が悪いんじゃないか。格安だったから」と疑ったのですが、それはすぐに否定されました。
「かたまりができそうな雰囲気もあるけど、このしっくいはそんな悪くない」というお墨付きをもらい、もうしっくいのせいにはできません。


「しっくいをたっぷり壁になすりつけると、表面がなめらかにきれいになるだろう」と考えたのですが、うまくいきません。むしろ逆でした。


「コテでしっくいを少量とって、薄くしっかりのばす。薄く塗るのを繰り返す。何度も丁寧に塗るときれいに仕上がる」というのが正解です。


しっくいはぽってり重く、空気に触れるとどんどん固くなっていきます。
霧吹きで水をかけながら塗ると、かたまりにくくなめらかに塗れるのでは、とやってみたのですが、これはNG。そもそも、うちが購入したしっくいは、水をまぜて使うタイプではないのです。
「水をやりすぎると質感が変わってしまう。霧吹きでなじませせると一瞬きれいにみえるけど、あまりやらないほうがいい」とのことでした。


↓少しわかりにくいかもしれませんが、桟の右の部分は、上手な人が塗ったツルツルの壁。桟の左の部分は、私が塗った凸凹の仕上がり。


さて、第2回目のしっくい祭は、2週間後に開催されることに決まりました。


しっくいの塗り方を教えてもらったので、2週間の間に、夫と私でできるだけ進めておこう、ということになりました。
きれいにできなかった部分は、次のしっくい祭のときに、アドバイザーさんたちにお直しをしてもらおうということに。心強いかぎりです。



この日の3人の作業は夕方に終了。
しっくい塗りのほかにも、天井の白ペンキの塗り残しを完成させる、ベニヤ板にネットテープを貼って下地を強化する、2階の部屋の壁紙をはがしてシーラーを塗る、建具のこげ茶ペンキを塗り足す、など、することはいろいろありました。


前日からの作業でへとへとに疲れているなか、黙々と作業をしてくれた嶋崎さんに、あらためて、お礼を言いたいです。



おまけ
グリーンと建物の調和が美しいです。



<考察>中古戸建てがおすすめの、これだけの理由

またまた夫です。


前回の考察「格安の中古戸建住宅に出会ったら、すること」で書いた、1軒目の物件を逃したときの話です。


妻が申すには、いろいろネットて探してきたけれど、今回買いそびれた物件ほど安くて条件のいい家はないとのこと。二度と出ない掘り出し物なのだと。
それを私が値切ったばかりに買えなかった。私のせいだと。


私も言い返しました。
必ず同じくらい、いやもっと条件のいいものが出てくると思う。
我々は今、都内に住んでいたマンションをすでに売っていて、とりあえず賃貸暮らしをしている。
手元に現金があるのだ。
これほど強いことはない。だからいい物件が出るのをじっくり待てばよいのだ。



次に目をつけたのは 土地「古家あり」物件でした。
取り壊しを前提にしているのでその土地そのものの値段よりさらに安いのです。
前回取り逃した家より安い値段が設定されていました。
しかしその古屋の写真なのですが、意外としっかり見えるのです。
例によってグーグルアースのお世話になり、特定することができました。
駅から徒歩25分。
うーむ、微妙だ。
とにかく行ってみよう。


この物件のよいところは幅6メートルの道路にしっかり接していること。問題なく再建築できる。
といっても我々に新築を建てるほどの予算は無い。
古家の周りをぐるぐる巡ってみた。残置物が見える。古き昭和の、高度成長期の暮らしが見えてくるようだ。
不動産屋に電話で連絡をとり、見学を打診してみた。
「写真の建物は直せば住めますか?」
「いいえ、住めません」ガチャ。
そっけない。


結局、我々が希望していた地区と駅を挟んで逆側だったし、しかも徒歩25分。
パスすることにしました。



この頃、妻は格安の新築を建てられないかと研究しているようでした。
ネットで探し出したのが50平米で500万くらいの簡易なハウスでした。
しかし私は非常に懐疑的で、そんなに安価にできるものではないと思っていました。


駅にほど近い古い不動産屋のガラス戸に格安の土地が掲示してありました。
この頃になると私は広告の土地建物がどこにあるのか推測で辿り着けるようになっていました。
その格安の土地は、まさに「土地」だったのです。道路にこそ接してはいるが水道も電気も下水も新たに設置しなければいけない。
おまけに敷地の真ん中に巨大な木があり、これを切り倒さないことには何も始まりません。
家を建てられる状態になるまでにいくらかかることでしょう?
安いものには理由があるのです。


ここまで読んで疑問を持たれた方もいらっしゃるでしょう。
不動産屋の表に貼ってある情報、写真もなくてどうやって特定できるのだ?
秘訣はこうです。


まず、「〇〇駅から何分」という情報がたいてい書いてあります。2駅からの徒歩時間が書いてあればしめたものです。


そのほかに「××小学校から徒歩何分」「郵便局から何分」「スーパーから何分」、これらを組み合わせると大体50メートル四方くらいに限定されるのです。


あとは実際歩いて広告のような土地があるかどうか?根性と執念があればできます。
そんなめんどくさいことをせずに、不動産屋にどんどん連絡して担当者と一緒に10軒も20軒も見て回ればよかろう?という考えもあります。
しかし検討前の段階で、多くの担当者に来てもらうのもちょっとね。


妻の新築調査もかなり進み、格安住宅でも実際建てるとなると出費が加算され、小さな住宅でも1000万以下ではとても無理だということになったようです。



結局、最初に目論んだとおり、いい中古住宅に出会うのが一番いいということになりました。


時は2021年2月。来年のNHK大河は「鎌倉殿の13人」。鎌倉人気に火がつきそうです。物件の値段が上がるのでは……と思うと、焦ります。


そんな中、2021年3月、妻がまたネットで希望地区に中古住宅を見つけてきました。駅徒歩圏。ただ、予算が……。


この中古住宅が後に我が家となるのですが、その経緯はまた次の機会に。


さて、考察です。


1、土地=宅地では無い


広い場所があれば家が建てられそうだが、そうもいかない。生活するには水道が必要である。井戸でも掘るのでなければ土地の前まで水道が来ていなければいけない。
下水道も必要である。住宅地であれば前の道を掘り起こせば水道管が出てくる。下水道も出てくる。都市ガスも通っているかもしれない。電気は近くまで電柱が来ていれば引き込み工事をしてくれる。ガスはプロパンという手もある。結構あれこれ面倒なのだ。
中古戸建ては人が住んでいたのだからとりあえず全部クリアしているはずだ。


2、新築戸建てと中古戸建ての価格差は決定的である


今回、新築をした場合も検討したが簡易なハウスでさえそこそこ値が張るのである。もちろん更地を買って新しく自分の好みの家を建てる。これは男子の(女子の)本懐ではあるが、そう簡単では無い。中古が新築の半額以下ならそっちの方が楽では無いか?


3、しっかりめの中古戸建てを買おう


中古戸建ても建てた当時は新築であった。当然、高級な建て方をしたものも存在する。材質であったり造りであったりいろいろ。昔、高級品だったと主張しても所詮中古戸建て。高い値段では売れない。逆にいうと買うほうは超お買い得。


4、庭付き中古戸建ての幸せ


新築で庭のしっかりとれる戸建てなんて夢のまた夢。
それが中古戸建てだと実現する可能性が高い。


5、中古戸建ての方が眺望がよい


近所を見回しても昔からある建物の方が立地がよいケースが多い。これは法律に則った道路付などのことでは無い。
鎌倉に限ったことかもしれないが、眺望の良い斜面に立地する中古戸建てが多い。