中古住宅を古民家風にDIYリフォーム!

中古住宅を購入。心地よく住むために、古民家風に手を入れていくプロセスを紹介します。

エアコンを取り付けた2日間のこと

家を買うことが決まってすぐ取りかかったのは、
なんと、エアコンの調達でした。


今日は、エアコンの話をしたいと思います。


家の引き渡しは4月上旬に決まりました。
もちろん家にエアコンはありません。
以前ついていたエアコンは外されていて、壁は穴のあいた状態。


↓1階の和室のエアコン跡



エアコンは暑くなってから注文すると高い。
安いのはエアコンを使わない時期、というのが常識です。
今の時期のような猛暑だと、エアコンも設置料も高騰するのです。


それに、大工工事やDIYなどの前に設置したほうが、作業が重ならなくていいだろうということで、まずはエアコンにとりかかったのでした。


エアコンの設置予定は、1階の和室、2階の2部屋の計3箇所です。


夫はまず中古のエアコンの値段をネットで調査。
さらに新品の価格を価格ドットコムで調べたところ……
「思っていたより差がなかった」


「もちろん中古のほうが安いが、中古が新品の半分以下の値段になるかというと、そんなことはなかった」


新品のエアコンでも、新製品じゃなく1つ前の型なら、案外、リーズナブル。
「たった2年前には最新だったのに、型落ちというだけで、最新のものよりだいぶん安い。これはお買い得」


値段はもちろん大事だが、長く使えて壊れないものにしたいと本気で考えた。
新品で10年もつほうが、中古で5年で壊れるよりいい。
……そうして出した結論はこうです。


・エアコンを使わない時期に買う
・中古ではなく、新品で1年2年型落ちしたものを探す


そして、できるだけシンプルなものを。余計な機能がついてるほど壊れやすい、手動で調節するのが長持ちしやすい、というのはネット情報です。


さらに加わったのが、夫の小学校以来の友人の言葉でした。
一級建築士の資格をもち、半官半民の住宅関係の会社に勤めていたM君から、昔々、聞いた言葉は……
「エアコンはダイキンだよ」


何十年も前に聞いた言葉が心に残っていて、エアコン選びの指針となった……というのは不思議な感じもしますが、これも縁ですね。
大手家電メーカーといろいろ比較した結果、ダイキンのエアコンを選んだのでした。


6畳用2台と、10畳用1台、合計3台の新品エアコンで、14万1,000円。
「ハイシーズンなら1台の値段」とのことで、満足の買い物となりました。


さて、次は設置してもらう業者探しです!


夫はネットで調べて電話をしました。
「個別の事情があるから、前もってきちんと電話で説明したほうがいい。そうじゃないと、来てみて、ここはできません、ということもあるから」


2件ほど断られたそうです。
なぜなら、エアコンをパカっととりつけるだけの簡単工事ではなかったから。
電気工事が必要で、その資格がないとか、そんな理由で断られたのです。


3件めの業者と折り合いがつき、15万くらいでできるとのこと。
2日間かけて設置してもらうことになりました。


この設置工事が、とてもとても大変だったのでした。
立ち会ったのは夫です。


設置作業1日目。朝、業者さんがひとり来ました。
まずはエアコン3台の梱包をといて、確認。


次に電源の確認。
天井裏にコードを通す電気工事が始まりました。


↓配電盤からコードを上に上げます


↓天井に体を乗り上げて……


↓この棒を釣り竿みたいにして、天井のコードを引っ掛けるのだとか


電気コードを引っ掛けるのに1時間くらいかかっていたそうです。


↓ああ、業者さんが天井に……


↓写真の左に写っているのが、コードです。電気のコードはこうやって天井を這ってるんですね。天井裏のねずみが写ってなくてよかった。


ほかにも大変ポイントはいくつかあったそうです。


【室外機の置き方1】
業者さんは室外機2つを横に並べようとしたそうですが、
縦に2段に並べてほしいと、夫が希望。


「上下2段にするとプラス1万5000円くらいかかりますよ」
「かかってもかまいません」


なぜ2段がいいのかというと、庭のスペースが狭くなるのが嫌だったから。


↓庭側の1階と2階のエアコン2台の室外機は縦に並んでいます


【室外機の置き方2】
作業2日目はあいにく雨模様。
2階の部屋のうち1台のエアコンの設置場所でもめました。


室外機を地面におろして、隣家との間の通路に設置しようとした業者さん。
それに対し、夫は、屋根の上に設置してほしいと希望。


「屋根の上に設置すると、エアコンの振動が伝わってしまいますよ」
「かまいません。多少の振動はかまわないので、屋根の上につけてください」


なぜ屋根の上の設置がよかったかというと、通路に置くと通行の邪魔になるから。


雨天の屋根の上の作業は、滑りそうでヒヤヒヤしたとか。
怪我がなくてよかったですね。
夫も、室外機を屋根の上の業者さんに手渡しするなど、大いに手伝いました。


屋外で建物をつたうエアコンのコードにカバーをつけてもらう、という作業もありました。


「コードはむきだしでいいですよね」
「いや、カバーをつけてください」
「値段が上がりますよ」
「かまいません、つけてください」
と、外観重視の夫です。


2日目の夜暗くまで作業は続きました。


3台のエアコン設置費用は、18万円に。


思ったより費用がかかりましたが、それだけ大変な作業だったのです。


以前、マンションに住んでいたとき、エアコンを3台交換した経験があるのですが、
「このときの設置費用はもっと安かったし、半日で設置工事ができた。それに比べると高い。でも工事の大変さを目の当たりにしたので、これは仕方がないと思える。中古戸建てのエアコンの設置作業は、作業量が多く、設置場所により作業内容が異なり、簡単ではないと思ったほうがいい」


なるほど。


結局、エアコン代と設置代を合わせて、合計32万1,000円。


2年経った猛暑の今日も、エアコンは快適に動いています。


↓1階和室のエアコンです



おまけ
暑い1日です!


庭の土の下にあったものは


庭付きというのは、家を決める大きな理由になりました。


家の中は夫、庭は私、というざっくりした取り決め。
6m×6mくらいの庭に何を植えるのか、夢は膨らみます。


ちなみに、私はガーデニングの超素人です。
50代になって興味を持ち始めたものの、
「パンジーを枯らす女」と友人に笑われたほどの、ド素人。


でも、プロに庭づくりを依頼して、そのあとは自分でメンテナンスを——というような予算はありません。
「DIYアドバイザーに家を見てもらった」でも書いたのですが、
リフォームの予算は家も庭も含めて220万円。とてもとても……。


そこで、1から自分で考えて庭づくりをしようと決心。
期待と不安が入り混じります。


わが家を最初にネットで見たときの写真には、庭に草がぼうぼう生えていました。
灯籠や物干し台もありましたが、
内見に来たときは草抜きがされていて、人工物も撤去され、地面は平らな土でした。


↓内見に来たとき。ここに何を植えようかな……


ワクワクする!
計画するのが楽しい!


ここは畑、こっちは花壇、と区画を図に描いたり、
植えたい植物を調べて書き出したり、楽しい時間が過ぎました。


そして、2度目の内見に来たとき、庭に出て気づきました。


地面の下に何かある……!


少し土をどけると、あちこちに根っこが!
地面の上の植物は撤去していたけど、地面より下の根っこは残っていたのです。


しかも、根っこは1つや2つではなく、大きいのから小さいのまで、たくさんあるのがすぐにわかりました。根っこから芽吹いているものもあります。


根っこはどうしたらいいの? 
ネットで調べたところ、残しておくと傷んで虫がわいたりするから、抜根するのがいいと。


抜根!?


なにせど素人なので、そんなことは想像もしていませんでした。
大きい根っこを自分で引っこ抜けるのか……それは絶対無理。
小さい根っこなら、周りの土を掘ればできるかも。でも一体、いくつあるのか!


これは、プロに抜根を頼むしかありません。


さっそく、ネットで探して業者さんに連絡。
およその根っこの数を伝え、抜根に来てもらうことになりました。
大10本、小10本みたいな、ざっくりとした感じで伝えたと思います。


↓夫婦で作業に来た業者さん。抜根作業の途中です。爆撃を受けたみたい……


前に住んでいた人は、庭に木をたくさん植えていたようです。
物件の写真に石灯籠が写っていたから、和風の庭にしていたのでしょうね。


内見に来たときは、地上の植物が全部取っ払われていたので、どんなふうだったのか知る由もないのですが。


↓根っこはこんな感じで、そこかしこに……


「出会ってしまった!」「ここにもあった」と、明るい業者さんで(笑)、
次々にあらわれる根っこに苦闘した模様。
私が最初にお伝えしていた根っこの数よりも大幅に多かったのだと思います。


家の玄関側の前庭の抜根もやってもらいました。
こちらは全部は取りきれずで、少し残りました。


夕方に作業終了。
抜根作業は9万円でした。


帰り際に業者さんが、「整地も必要ならまた言ってくださいね」と。


整地?


整地したり土壌改良したりしてから、やっと植物が植えられるということなんですね。
植物を植えるところがスタートだと思っていたとは、なんて甘かったのでしょう。


結局、予算のことを考えて、
庭の奥の、排水溝の向こうの1m×6mのスペースのみ、土壌改良をしてもらうことにしました。
そのほかのスペースは自力で少しずつ整地と土壌改良をしようと決意!


第1回目のしっくい祭が終わったあと、GWの間に、同じ業者さんに来てもらいました。


レモンとブルーベリーを植えるつもりと伝えて、果樹用の土壌に。
土壌改良代は5万7000円でした。


最初に植えた植物は、レモンの苗木でした。
張り切って、和歌山のレモンの生産地から取り寄せた、1メートルくらいの苗木。
送料込みで、1万6900円。


↓記念すべき植物第1号、レモンの苗木を、土壌改良した場所に植えました。


植えてから2年たちますが、レモンの実はまだなりません。
花は咲くんですけど……、いつ実ができるんだろう。


↓写真の中央に見える、横一直線のラインが排水溝。その奥のスペースを土壌改良しました。


レモンの右に、ブルーベリーの苗木を2本植えました。
ブルーベリーは今まさに収穫時期を迎えて、毎朝、摘み取るのが楽しいです。


しっくい祭の第1回が終わったころのタイミングで、
抜根や土壌改良で想定外の出費でした。
この先、家にどのくらいお金がかかるかわからないし、家のことを優先しようと、
いったん庭づくりはここでストップすることにしました。


……と、ストップするつもりだったのですが、雑草はストップしてくれません!
雑草が生える生える、すごい勢いで!
雑草とのたたかいが始まります。


その話はまた今度。



おまけ
朝摘みのブルーベリーをヨーグルトにon!


<考察>不動産は見てみないとわからない

夫です。


2月も終わり3月に入った頃、妻がまた中古住宅候補を見つけてきました。


駅から歩ける距離で場所はいいのですが、アップされている家の写真はしょぼいのです。
それに値段が我々の予算よりだいぶん高い。
不動産屋にメールで資料は送ってもらったのですが……。


妻に一軒目に買い逃した家の資料を見せてくれと頼みました。比較のためです。
妻は「ない」と言います。
「え?」
全部捨てたそうです。
買いそびれた家の資料は見たくない、全部捨てたそうです。
(その経緯は「<考察>中古戸建てがおすすめの、これだけの理由」に書いています)
恐ろしいですね……。


それに今回の家の資料には「残置物あり」との記述がありました。
これを撤去するとなるとさらに予算オーバーです。
結局、不動産屋に断りのメールを入れました。



待てよ。
場所としてはとても良いではないか? 
念のため、と私は例によって場所を特定し、一人で見に行くことにしました。
急な坂道をどんどん登って行って突き当たり。その先には森が広がる。
その少し手前で左に曲がり数軒先。


軽自動車なら家の前につけることができます。
もちろん4メートル道路など望むべくもなく、細い田舎道なのですが道沿いには大きな家と普通サイズの家が違いに並んでいる感じです。
環境は悪くありません。
小さな門があって少し階段をあがると玄関ドアがある。その玄関ドアは装飾がしてあり少し凝った造り。


「ほう、汚れてはいるが悪くない」
家は奥に庭がありそのまま森に面しているようだった。
私は森に入る細道を見つけ森の中からこの家を見下ろした。
屋根は昔風の瓦屋根。庭は真四角だった。しかし荒れ果てている。建物に壊れているような様子はなかった。


家に帰って報告。
妻は私が見に行ったことに驚いていた。
「不動産屋の写真が酷すぎる。そんなに悪くなかったよ。それに周りの環境も」


そんな中、不動産屋から電話がきた。断った理由を教えてくれと。
妻は正直に予算がオーバーしていること、残置物があり撤去にさらにお金がかかりそうだからと伝えた。
「残置物はなんとかする。とにかく見てほしい」と不動産屋。
日を改め担当者とは家の近くで待ち合わせ。妻と一緒に家を見ることにした。


汚れてはいる。くたびれてはいるが元々しっかりした造りのように見えた。
柱は太さ10センチのものを使っているのだが要所要所に12センチのものを使っている。
なんといっても庭からの景色は抜群で、庭の広さもほどほどに取れているのがよい。


↓柱は12センチのものも


担当者には「いいと思うがうちは予算が限られているので。と、払える額を伝えた」
これはもちろん現金で払える額である。ローンが組めるのかどうかははっきりしない。
不動産屋は後ほど返事をするとのこと。


もしこれでOKが出れば大幅値引きが叶ったことになる。ダメだろうと半分諦めていた。
おまけに帰り道3人で家を出たとき、「ここ売り出しているんですか?名刺ください」と、すれ違った人が不動産屋に声をかけてきた。「ともだちに不動産投資家がいるんで知らせてやります」と。


私は8割方ダメだろうと思っていました。
3日すぎ4日たち1週間近く後、返事がきました。


「値引きお受けします」



さて考察です。



1、不動産は見てみないとわからない。


写真だけで判断するのは危険。もちろん誰でも買うときは見学するのだろうが、切り捨てる場合は資料や写真だけで判断することもあると思う。
何か一つ琴線に引っかかるものがあるのなら他の条件が合わなくても見るだけ見てみたらどうだろう。結果も変わるかもしれない。



2、買う側にそれぞれ事情があるなら売る側にもそれぞれ事情がある。


言ってみなければわからない。売り急いでいる場合もある。
ここからは私の推測だが、前述した投資家は指値をしたのだと思う。その額がその割合が、私のよりさらに大きかったのではないかと思う。



3、前に既存不適格の話をしたが、一軒目も今回も既存不適格であることは間違いない。しかしその中でも程度がある。車を家の前につけることができるのとできないのでは大違い。工事をする業者の手間も変わってくる。