中古住宅を古民家風にDIYリフォーム!

中古住宅を購入。心地よく住むために、古民家風に手を入れていくプロセスを紹介します。

<考察>能登半島で考えた

暑いですね、夫です。


この夏は能登で夏休みをとりました。


北へ行けば少しは涼しいかと思ったのですが、とんでもない。
フェーン現象とやらで猛烈な暑さの中、観光をすることになりました。
ただ、鎌倉と比べて湿度は若干低かったように思います。


誰も来ていない縄文遺跡。
真昼に斜面を上り下りする我々夫婦、
よく行き倒れにならず助かったものです。



二日目からはタクシーを借り切り、運転手さんに希望の場所を案内してもらうことにしました。


海岸沿いに見える漁師町。
古い町並みではあるのですが、なかなか立派な造りに見えます。


↓ 黒い屋根の立派な家が多い


「運転手さん、黒い屋根の立派な家が多いですが、ここはどんな産業があるのですか?」


「昔はイカ釣船で賑わったんです」


「ほう、道理で。町並みは美しいですね」


「今はダメです」


こんな話もしてくれました。


「私が子供の頃はね、やはり学校の先生が勉強せい!と言うんですよ。勉強せんと将来後悔するぞ、とね」


「しかしクラスの男の子は『でも先生、勉強せんでも中学出て2年も沖の船に乗れば大きな家が建つぞ』」
と、返したそうです。


こう言って笑っておられました。


しかし、いくらイカで儲けた漁師の御殿でも、過疎化が進む地域の住宅は問題が多い。
その住宅自体立派でも、周りに人が住まなくなると駅がなくなりバスが来なくなり、
学校は統合され廃校になる。店も閉じる。


やはり今実働の産業がなければ寂しいものである。
人口減少地の住宅の購入はむずかしい。


運転手さんの口ぶりからすると、
子供たちは金沢市に家庭を築いているようである。
でも運転手さんは昔から住んでいる古き良き住宅を離れられない。
家は住まずに空けるとすぐに傷んでしまう。
運転手を続けながら家もいたわって慈しんでいるように見受けられる。


さて、少し走ると塩田が見えてきました。


↓ 猛暑のなか、塩田で作業中


海から大きな桶を前後に担ぎ海水を上手に均等に砂地の上に撒く。
乾いたら表面の砂と塩を掬い取り塩田の真ん中にあるタンクに放り込む。
そこで砂が沈殿した後にはとても濃い塩水が残る。
その濃い塩水を小屋の中の釜に移し煮込み塩とニガリだけにする。


このやり方は江戸時代から変わっていないそうです。


能登半島最北端をめざしてまた走ると沖に小さな島がいくつか見えてきました。



「運転手さん、あれはなんですか?」
「ああ、七ツ島だね」


沖の方、小さく均等に島がならんでいます。
何度数えても六つしか数えられません。


「今は見えんがあの先に島があって、そこで海人さんが牡蠣をとっておる」


島民は40人ほど。コンビニもない、自動販売機ができたら話題になった島。
民宿が一軒あって、酔狂な観光客が泊まりに来ると開くそうである。


能登半島最北端には灯台があって観光バスが2台つけていた。
車をおりて、灯台へのへの上り坂。何人もの観光客とすれ違った。
中国語も聞こえてきた。


水平線というのは気持ちいい。
いろいろなことを考えさせてくれる。
この海の先は韓国か、北朝鮮か。はたまたロシアか。
しかし能登は暑い。



宿は輪島にとりました。



<考察>


瓦屋根は50年保つ
戸建の屋根は主に3つ。


1、昔ながらの瓦屋根


昔ながらの瓦屋根はちょっと古風には見えるが丈夫で長持ち。
木が倒れてぶつかったりしない限り雨漏りもなく丈夫。
あるとすれば台風で瓦が飛ぶか、巨大地震で倒壊するかくらいである。
50年保つというのは本当らしい。


2、スレート瓦


コンクリートの板に防水塗装をほどこしたもの。
昔ながらの瓦の半分くらいの重量だそうです。
10年くらいで表面の塗装をやり直した方がいいらしい。
寿命は昔ながらの瓦の半分くらい。


3、ガルバリウム鋼板


表面加工をした金属である。
見た目も綺麗でそこそこ軽いらしい。
欠点は熱を通しやすいこと。


都内のマンションを売って戸建賃貸に少し住んだのだが、この戸建がガルバリウム鋼板だった。
はっきり言ってお勧めしない。
よほど天井裏にしっかり断熱材を入れてあっても夏は暑い。
今の住宅メーカーはうまく処理していると言うのだろうが、そこそこ古い戸建てでガルバリウムのものは夏暑くて耐えられない。
賃貸で入った家はそうだった。


「中古戸建てを上手に買う」観点からすると断然、昔ながらの瓦屋根がおすすめである。
屋根に人が登って瓦を割ったりしないかぎり、メンテナンスフリーである。
重量があるので地震に弱いとも言われるが、こと中古戸建てなら、新築からそれまで起こった地震には耐えたという証拠である。
これからも長持ちすると思う。